うちの中1の子が、間もなく英検3級を受験します。
リスニングと単語だけを武器に合格できた5級・4級と違い、3級は文法知識がないと合格は難しいレベルです。
我が子は塾や英会話教室に通ってないので、中高で習うような文法は学習してません。遊びながら、感覚的に英語を覚えてきただけです。
でも、3級にはライティングもあるし、二次試験のスピーキングもあります。
きっと文法を知らないことがネックになるでしょう。
試験までに、「まだフワフワとした感覚的な英語」を、文法を使った「受験に対応できる英語」へ変えないといけません。
どうしたら「文法ってつまらない」と感じさせることなく、子どもに英語を教えることができるのでしょうか?
この記事では、親が子どもの英検の勉強をサポートをする方法について、色々と書いていきます。
4~5級と共通する勉強法
共通する部分 3つ
3級は難しくなるとは言え、内容は5級・4級からの続きです。
なので、共通する勉強方法もあります。
1、単語や熟語を覚えること
各級ごとの単語・熟語は、必ず覚えないといけません。
これは、どの級でも必要な勉強ですね。
4級の受験の時に覚えた単語も出題されるので、まずは「4級のでる順パス単」を復習がてら見直します。
その後、「3級のでる順パス単」を開いて、知っている語と知らない語の仕分けをします。知らない単語・熟語はこれから覚えていくので、印をつけておきます。
アプリでも勉強できるのは知っていますが、3級くらいだと直接書き込みできる本の方が、記憶に残るようです。
知っているかどうかの仕分けは、単語・熟語を見てパッと日本語訳が分かるかどうかを基準にします。
瞬間的に分かれば「知っている単語」、答えられても、思い出すのに3秒かかったら「知らない単語」として印をつけておきます。
2、リスニングの音源を聞く
感覚的に英語を覚えてきた子は、たいていリスニングが得点源になっているはずです。
子供向けの英語教材は歌や音楽、動画を通して英語を習得するものが多いので、耳は育っていると思います。うち子も5~4級の受験では、リスニングで得点を稼ぎました。
3級でもリスニングを得点源にしたいので、過去問や参考書などのリスニング音源を聞かせます。
英語が聞き取れるか、というよりも、3級に出てくる問題形式に慣れるのが目的です。
ちなみに、過去問は直前3回分は公式サイトで見ることができます。問題も解答もあります。
公式サイトの方は解説が載っていませんが、問題だけ見たり印刷したりできれば良いという方は、無料なので一度見てみてください。解説が欲しいという方は、上記のような市販の過去問の購入をおススメします。
3、長文に慣れる
5~4級でも同じですが、「英単語や熟語を読む」のと「まとまった文章を読む」のは難易度が違います。明らかに文章を読む方が大変です。
長文を読むことに慣れるために、同じ文章をくり返し読むトレーニングをします。
具体的には、過去問に出てくる長文(文章)を一つ選び、まずは音読をさせます。
音読するときは、何分かかったのか時間を測ります。途中でひっかかることなく音読できるまでくり返し音読させます。だいたい3回目くらいには、スラスラ読めるようになってきます。その際も、毎回時間を計測します。
すると、だんだんタイムが短くなってくるはずなんです。回数をこなしてくると、意味も音も分かっている文章ということで、当然タイムが縮まっていきます。
子どもは、繰り返し読むだけの時は「つまらない」と言いますが、タイムを見せるとそれがモチベーションになってきます。
3~5回目ともなると、初回の半分くらいの時間で読めるようになっているはずです。
初回の半分の時間で読めるようになったら、次の段階に進みます。黙読をさせて時間を測るのです。
ここでは、音読よりもさらに短時間で読むのが目的です。1回目の黙読で最短記録が出ることもあるのですが、出なかったら初回の半分の記録がでるくらいまでくり返し黙読させます。
どの級でも同じなのは、覚える、聞く、読む
- 単熟語を覚える
- リスニング音源を聞く
- 長文に慣れる
この3つの勉強は、どの級でもやる基礎練習です。今回も試験対策として、同じやり方で勉強していきます。
3級ならではの勉強法
3級に必要な勉強法 4つ
3級では初めて出てくる問題があります。5級・4級にはない、ライティングとスピーキングです。
なので、3級を受験するならやっておくべき勉強法をお伝えします。
1、文法知識をつける
3級は、4級よりも多くの文法知識が必要です。具体的には、以下の内容を知らないと文章の意味が取れない(わからない)と思います。
- 現在完了形
- 現在分詞・過去分詞を使った名詞の修飾
- 関係代名詞・間接疑問文など、wh-を使った文
- 付加疑問文
- 比較 など
他にも受動態や不定詞なども、理解できている(知っている)必要があります。
うちでは、あんまり詳しく説明すると英語の勉強が楽しくなくなってしまうので、英文の意味が取れればいいや、というレベルで教えています。
たとえば、
I have a book which my dad bought.
→私は本を1冊持っていて、その本って言うのは父が買ったものです。
I know what you think.
→私はわかるんだよ、何をかって言うと君が考えてることがね。
うちでは英語を文頭から理解する練習をしているので、この理解でOKとしています。厳密な説明はしません。
特にリーディングやリスニングでは、英語を読んだり聞いたりできればいい、つまり、「英⇒日は必須だが、日⇒英は不要」なので、内容を理解できるかどうかに重きを置いています。
細かい所は、おいおい追加説明をしていくつもりですし、試験勉強をする中で、嫌でも大量の英語に触れることになるので、自然と文法を理解していくと踏んでます。今は「分かる!読める!」を大事にしています。
2、日本語から英語にする
4級・5級と違って、3級はライティングもスピーキングもあるので、アウトプットの練習をしないといけません。
試験時間に余裕はないので、なるべく素早く英語を出力できるように練習します。
とは言え、やみくもに英訳させても負荷が大きいですよね。
なので英検の過去問や予想問題を、まず日本語で解答を考えて、それを英語に直していくす方法をとります。
まず最初は、どう答えるのかさえ分からない子が多いんじゃないかと思います。
だから、最初は2問ほど、「英検の答え方には型がある」のというのをサンプル解答を使って教えます。
まず○○を言って、次に□□を言って、その次は△△△と言うんだよ、という風に型を教えます。
その型を使って、日本語で答えを考えてみます。
最初は日本語で答えるのも大変だと思うのですが、自分で答え(意見・発想)を出せないようでは、英語で答えるなんてムリですよね。
だから、まずは日本語であっても「型通りの自分の解答」を作る練習が大事です。
その後、「型通りの自分の解答」を英語に訳していきます。
ですが、この段階で、子ども自身が「知ってる英語で言えないかもしれない」と気付くと思います。
語彙力の壁にぶつかるんですよね。言いたいことはいっぱいあるけど、自分の持ってる語彙では言えないと実感する段階に入ります。
ここで改めて、自分の知ってる単語と文法で答えるには、どのように日本語で作った解答を改造しないといけないか考え直すことになります。
言いたいことを、自分の語彙の中で言えるようにするように、くり返し練習を重ねていきます。
3、英文を書く
英語は、書く方のが難しいです。言えても書けない人は多いです。
- 単語の綴り
- 複数形や三単現のsの付け忘れ
- 正しい文法
- そもそも英文を書くのに慣れているか など
正確に書こうとすると、手が止まることはよくあります。
特に単語は、綴れるものしか綴れません。
当たり前ですが、どの単語なら確実に書けるのかを知っておかないと、試験中に良い解答を思いついても書けないんです。
過去問やサンプル問題などを使って、自分で答えを考えて、英語で書いてみることが大事です。
なんなら最初は、解答例をそのまま書けるか試してみるだけでもいいと思います。意外と、冠詞だったり綴りだったり分からなくなって、解答例を見てもスムーズに書けないと気付くはずです。
そうやってくり返し過去問などのライティング問題を解いているうちに、「自分にはこの語(単語・熟語・言い回し)が書けないと困る!」という語彙が出てきます。
うちの子の場合、summerという単語がそうでした。
何かにつけて、「去年の夏は○○した」「夏に○○します」と答えたくなるようで、ちゃんと書ける様に綴りの練習をしています。
書く練習をくり返すことが大事です。同じ問題で同じ解答を書いても良いですし、違う解答を考えて書いてみるのも良いと思います。
何が子どもにとって間違いやすいポイントなのかを把握するのが大事です。
4、面接でのやり取りの練習
英検3級から面接がありますからね。どうしても練習は必要です。
そして、どうやら答えないといけないポイントがあるらしいのですが、私はわかりません。だから、一冊本を買いました。
英検と言えばの、旺文社の本です。
「英検の問題って旺文社が作ってるのかな」と思うくらい似ているので、面接対策に困っているならオススメの本です。
音読問題、イラスト、予想問題、解答例、3級の面接でよく使う単語やフレーズ、態度、英検3級の概要など、この本を使えば一通り対策ができます。
7日でできると書いてますが、うちの子のように英語を話し慣れてない子には濃すぎるくらいの内容になっています。確かにこの本をやり切ったら、合格が見えると思います。
3級で新しく出てくる問題の対策が必須
- 3級で新しく出てくる文法を知る
- 日本語を英語にする
- 英文を書く
- 面接の対策
この4つの勉強は、3級になって初めて問われる問題の対策です。「大変だ!」「合格するためには絶対覚えさせないと!」と思ってサポートしても、親も子も楽しくないと思います。
うちでは「3級に合格するレベルの人って、こんな事ができるようになるんだね。なれたら良いね」という前向きな感じで一緒に勉強しています。
英検3級対策するときの問題点と対策
現状での問題点 3つ
合格に向けて頑張っているものの、スムーズには進まないのです。今感じている問題点が、すくなくとも3つあります。
1、英語の読み書きのスピードが遅い
英検3級では、問題の英文が長いしボリュームがあります。ある程度のスピードで読んだり書いたりしないと、時間が足りなくなってしまいます。
今は、読み書きに慣れてないこともあり、1問にすごく時間がかかっているので、スピードアップの対策をとらないといけません。
2、勉強する時間的な余裕がない
別の課題として、英語を勉強する時間があまりとれないのが問題になっています。
家から学校までが少し遠いこともあって、帰宅後はもうくたくたです。部活がある日は特に疲れているのですが、帰宅したときには、お腹は空いているし眠いしで、勉強どころではありません。
宿題や明日の準備を済ませると、なんだかんだで寝る時間になっていることが多く、英語に時間を割くのが厳しいと感じています。
3、親と子、それぞれのやる気のムラ
疲れているせいもあると思いますが、うちの子は、英語のやる気にとてもムラがあります。子ども自身で英検を受験すると決めたけど、人ですから気分ムラはありますよね。
そして、わたしも子どもと同じようにやる気が起きない日があります。そんな日は、子どもに英語を教える気力がわかないのです。
疲れている日もあれば、体調が悪い日もある。気持ちが乗らない日もあるんです。
だから
「受験するって決めたんだから、やる気に左右されずに頑張らなきゃいけないでしょ!」
なんて、とても私には言えません。
でも、不合格になって一番悲しい思いをするのは子ども自身なので、やる気に左右されない方法を模索しています。
対策 スピードアップ・勉強時間・やる気
対策をしないといけないけれど、これをすれば全部OKという完璧な方法は見つかっていません。
でも、有効だと思う方法がひとつあるので紹介します。
おやつやデザートを食べながら、英語の勉強をする!
うちでは、夕食は早い時間に食べてしまうのですが、お風呂やら明日の準備やらが終わったあとに、デザートやおやつをちょっとだけ一緒に食べるんです。
その時間を英語の勉強にあてることにしました。
おやつをつまみながら、過去問を解いたり単語を覚えたり、時にはライティングもします。
この時間が楽しくなって、おやつを食べ終わっても英検の勉強を続ける日もありますし、英語を使った楽しいおやつパーティーで終わる日もあります。
それでも、このスタイルにしてから少しずつ進んでいます。もぐもぐしながらだとやる気がなくても勉強ができるし、時間もあえて捻出する必要ないので、親子してとても楽しく勉強ができています。
それに学習時間が増えることで、自然と英語を読むスピードも上がってきました。
賛否あるかもしれませんが、勉強がしやすい環境を作ってあげるのは大事だと思います。
まとめ
今回は、文法を知らない子の「感覚的な英語」を「受験用の英語」にする方法ということで色々と書いてきました
最初の頃にこそ、具体的な文法を教えますが、完全に把握できるまで文法学習を続けることはしません。
英検対策をするなかで、文法を使えるようにすればいいのかなと考えています。
実際、長文をくり返し読んだり、ライティング問題を解いているうちに、文法の運用能力が育っていると感じています。
実際のところ、あと1ヶ月でどこまで伸ばせるかは未知数ですが、親のサポートや仕組みづくりで、子どもの英語力を引っ張り上げることができると思っています。
英検の受験費用は年々高くなってきているので、ぜひ一回で合格してほしいですね。
お金の面でも、子どもの今後の英語学習へのモチベーションのためにも、ムリのない勉強方法で「合格できるかも」と子どもが感じるようにサポートしていきたいところです。
今回紹介した教材と、うちの子が続けている進研ゼミのチャレンジイングリッシュへのリンクを貼っておくので、興味を持った人はぜひご覧になってください。
我が子が英検受験のサポート、頑張りましょう!
 
  
  
  
   
 

